
EMG KRYTAC FN P90 AEG
FN P90R電動ガンは、MIL-STD 1913ピカティニートップレールを備えた、トップローディング式のブルパップ短機関銃であるFN P90RタクティカルSMGを1:1でモデルアップしたものです。
ボディは耐久性・耐衝撃性のあるポリマー製で、上部レシーバーはアルミニウム合金製です。
アンビマガジンリリース・チャージングハンドル・セレクタースイッチはすべて本体の仕様に盛り込まれています。
FN P90R電動ガンは、フルオート、セミオートを備えており、ハーフプレスは1発発射し、フルプレスはフルオート発射します。
マガジン容量はリアルカウント50発と最大容量200発の切り替えが可能。
フロントサイトは上部レシーバーに内蔵されています。
【訂正】2:27あたりで紹介しているストックの拡張パーツは付属しません。
■商品概要
・トリガーストロークは、グリップ後ろにある小さな穴から調整が可能。
・チャージングハンドルを引くとHOP UPウィンドウが開き、グローブをしたままでもHOP調整することができます。
・バットプレートを取り外すと、ギアボックスにヒューズが取り付けられており、クイックチェンジスプリングガイドと十分なバッテリーコンパートメントが確保されています。
・KRYTAC純正P90マガジンを使用すると、残弾0でオートストップします。マガジン未装着時においての空撃ちは可能です。
・東京マルイ製P90専用マガジンと互換性があり、相互に使用することができます。尚、本商品に東京マルイ製P90専用マガジンを使用した場合、オートストップは機能しません。
・MOSFETを搭載した電子トリガー。
■本体仕様
【本体サイズ】全長503mm/高さ199mm
【インナーバレル長】255mm
【本体重量】約2.3kg
【付属品】
・マガジン ×1
・ピカティニーサイドレイルセクション ×1
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P90の有用性
コンパクトで取り回しの良いP90はサバゲーでも根強い人気があります。
取り回しが良いって結局どういう事?という話なんですが、これはバリケードやブッシュでしゃがんだ時に銃を地面にぶつけないとか、曲がり角でのクリアリング時に壁に引っかかったりしないという事です。
壁際の動きを見てみると基本的なサイティング姿勢を保った状態でもハンドガン並か、それ以下の張り出ししかありません。
素早い立ち回りが要求されるインドア/CQBフィールドでは圧倒的なアドバンテージと言えます。

サプレッサーの効果が高いのもP90の特徴で、ブルパップデザインでメカボックスが奥まった位置にある為、発射音がかなり軽減されます。
使用者としてはメカBOXが耳に近いので音が大きく感じますが、離れた人間からは発射音が小さく聞こえます。

東京マルイのP90シリーズ
東京マルイのP90は2001年発売、続く2002年にはサイレンサーを装備したTR(トリプルレイル)が発売されました。
2012年にハイサイクルシリーズから民間仕様のPS90 HCがリリース。
装弾数はノーマルマガジンが68発、多弾倉マガジンは300発の大容量。
一本で丸一日遊べる汎用性の高さから、サバゲーを始めるユーザーの”最初の一本”に選ばれる事の多い人気機種です。
特筆すべきはインナーバレル長が247mmという事。
ブルパップ機種全般に言える事ですがメカBOXが後方に配置されている事で見た目以上に長いバレルを搭載できます。
一般的にバレル長が長い方が遠距離射撃時の集弾性が高まるとされています。 P90ユーザーの「弾道が素直」「想像以上に真っすぐ飛ぶ」というレビューが多いのはこの為です。

各モデルの違いはP90、P90TRがスタンダード電動ガン、PS90 HCはハイサイクルシリーズとなります。
バッテリー等の基本的な仕様は同じなのでレールの有無や付属品で選んで問題ありません。
PS90 HCもアウターバレルの根元は14mm逆ネジ仕様なので同じルックスにできます。
イイ事づくめに見えるP90ですが弱点もあります。
トリガーが重い:ブルパップ構造の為、実際のトリガーから長い延長パーツを経てメカBOXにアクセスします。 結構深く引かないといけないのでセミオンリーゲームでは指が疲れます。
トリガーロック:トリガーを引ききらずに途中で止めるような撃ち方をすると起きやすい現象で、カットオフレバーが中途半端な位置で止まってしまい、トリガーが動かなくなるトラブル。 ブルパップの機種に共通する現象で、多くの初心者が初期不良だと勘違いしますが、仕様です。
一旦メカBOXを取り出し、カットオフレバーを押し上げて強制的にフルオート状態で作動させる事で解決できます。
予防策としては、しっかりとトリガーを引ききってカットオフレバーで発射を止める撃ち方を心掛ければ防ぐ事が出来ます。
じわりと引くようなセミでも起こりやすく、実銃のイメージと電動ガンの作動方式の違いからくるトラブルと言えます。
電子トリガーを組込む事でスイッチ周りの弱点は克服できますが、高価なパーツを搭載するので初心者にはハードルが高い内容です。
このあたりはKRYTAC製の本体価格とトレードオフと考えるのが自然かも知れません。

FN P90とは…
ベルギーのFN HERSTAL社がNATOの要求で後方支援や車両乗組員の護身用として開発したPDW(個人防衛用火器)。
弾頭先端の尖ったボトルネック構造で、ライフル弾を小型化したような形状の5.7x28mm専用弾を開発。
発射時の反動が小さく、小口径高初速で貫通性能に優れている事から、それまでの拳銃弾を使用するサブマシンガンと比べて、ボディアーマーに対して大きな効果があるPersonal Defence Weapon:個人防衛火器という分類で発表されました。

しかしながら一部の軍・警察関係者からは、弾体重量が軽すぎてストッピングパワーに欠けるという意見もあります。
1991年の配備から現在まで大きくメディアに登場したのは1996年の在ペルー日本大使公邸占拠事件のみ。
5.7x28mm弾を使用するハンドガン(FN Five-seveN)もリリースされましたが、新型弾を大量配備する予算や保管スペースなどの都合上、目立った制式採用はありませんでした。
特異なデザインからアニメやゲームなどのSF作品に多大な影響を与えましたが、PDWという分類も定着せず、FNのサイトでもP90のページには Submachine Gun の文字が……。

時代を先取りし過ぎて消えゆく銃の一つになるかと思われたP90ですが、CQB重視の視点から改めてその短い全長や軽い反動などが再評価される事となります。
チームレベルでの運用であれば比較的負担も少ない事から、一部のシークレットサービスやSRT(Special Response Team)で採用。
車両搭乗員の携行装備としても適しており、USACE(アメリカ陸軍工兵隊)が訓練で使用している事が確認されています。
